第45話「救急車に同乗した時、あると便利な物々」 [入院時のコツ]

2013年11月2日

前回「♯7119」を経て呼んだ救急車に乗った父は
近くの総合病院に運ばれました。
救急車には何度も乗っている父ですが、この時初めて
車内でずっと私の手を握りしめていました。
症状に不安を感じていたのか、もう自宅に戻れない事を
察していたのか、とにかく普段とは違う雰囲気がありました。

病院のERに着くと、処置室には若い男性の先生がやって来て
矢継ぎ早に父の症状の質問をしました。
でもこの先生、何だかすごくテンパっています。
怒鳴るような感じでパソコンに向かって、カルテを作ってる。
患者、全然診てないような…。
tenpa.jpg

しかもその質問も「いつから透析をしてますか」「インシュリンの分量は?」
「食事に含まれる水分量は?」とか、やたら専門的と言うか
中には「わかるわけないじゃない、そんな事」と、言うような物も
含まれている。
「こんな質問、答えられない家族の方が多いんじゃない?
でも答えないと「なんで知らないんですか!」と怒られそうな
勢いだよなぁ。どうして今回、こんな先生にあたっちゃったのかな。
怖いなぁ」と思いながら、諸々の検査や処置が終わるまで
待合室で待っていました。

が、しかし。
今度はなぜか、なかなか処置が終わらない。
原因が判明しない状態が延々と続きました。
結論から言うと、私は病院に4時間以上も
一人で待機する事に。
しかも運び込まれたのは夕飯前の19時半です。
お腹もどんどん空きます。
結局全てが終わって、帰宅した時は日付が変わっていました。
疲れたし、落ち着かないし、お腹が空いたし…。
そんな待合室では「こんな時、こういう物があったらいいな」と
思う物をいくつかメモして、時間を過ごしていました。
以下詳細。

『救急車に同乗した際に、持っていくと便利なもの』

その1:防寒着
ストールとか、薄手のカーディガンとか、簡単な物がひとつあると便利。
病院の待合室は、割と寒いのです。夏場も冷房が効いていて寒い場合も。

その2:リップクリーム
病院は結構乾燥しています。また先生に色々説明したり、受付での
書類のやり取りなど、付添人は言葉を発する機会も多く、口が渇きます。

その3:簡単な雑誌や本など
待合室にはテレビが流れている所もありますが、何もない場合も。
とにかく長い待ち時間、気を紛らわすための本は必需品です。
ただし、いつ呼ばれるかわからない、落ち着かない状況下なので
難しい内容の物は向きません。雑誌とかカタログとか、短編集とか
そういう物の方が良いかも。
(ちなみに携帯やスマホは、ほとんどの場所で使えません。
医療器具があるので電波が入れられません。仮に入れても届きません)

その4:何か食べる物
今回、夕飯を食べ損ねてつくづく「お腹空いた」と思った私。
病院によっては飲食不可の所もあると思いますが、
せめて飴とか、小腹が満たされる物があると重宝かも。
空腹での待機は、心身ともに消耗します。
幸いこの病院は深夜営業しているコンビニが、院内にあったため
そこでおにぎりなどを買えましたが、病院によっては
周辺にお店ひとつなく、不自由な所もあるかもしれません。
それに数名で待機していたら、誰か代表で買い出しに行けるけれど
一人だといつ呼ばれるかわからず、全く動けません。


以上、救急車に乗る際は、とにかくバタバタしているから
病人に手いっぱいで、自分たち(付添品)の事は後回しですが
上記4点をもし用意できたら、少し心強いと思います。

またこれとは別に、病人の「入院セット」も必要です。
もし入院する事が決まっても、急いで家まで品物を
取りに帰らなくてもいい様に、一応最低限の
「入院セット」を持って救急車に乗る事をお勧めします。

中身は病院や、当人によっても様々だと思いますが
ご参考までに我が家の場合は
保険証や診察券、障害者手帳などの書類一式☆
ティッシュボックス
コップと歯ブラシ
タオルとバスタオル
スリッパ
おむつ一式(病院によっては持ち込み不可の所も)
スリッパ
パジャマ
下着類
ビニール袋
普段使っている薬と、薬の説明書☆

などを、袋に詰めて持っていきました。
その後、臨機応変に使わないものを持ち帰ったり
品物を増やすのですが、取りあえずこれだけ揃っていると安心です。
特に☆がついている物は必携!
これがあるとないとでは、処置や手続きのスムーズさが
全然違います。先生が正確に患者を判断する材料にもなります。
er.jpg

人によっては「こんな所で、こんな状況で、よく物が食べられるな」と
思う人もいるかもしれません。
でも深夜のERって、人生の縮図と言うか、喧騒多々なのです。
「うわぁぁぁ、お母さん!どうして、どうして!!」と、
泣き叫んでいる家族もいれば、「〇〇警察ですが、担当の先生を…」と
何かの事件を思わせるような、電話している刑事さんもいたりして
とにかく周囲の雰囲気に気圧されっ放しで、気が滅入ります。
そう言う場所だから余計に
『生きている人間は、とにかく食べなくちゃ』と思うのです。
介護は一にも二にも、体力が必要です。
刑事さん.jpg

こうして深夜近くになって、ようやく父は
「感染症の疑いがある」と言う事で、とりあえずその病院で
1日だけ入院と言う事になりました。
先生曰く「ベッドに空きがないので、その後は他の病院に
転院するかもしれません」との説明でした。
家族としては落ち着かない心境ですが、仕方ありません。

しかし結果的に父は転院せずに、その病院で手術を経て
2か月ほどを過ごすことになります。
次回は糖尿病から来る、足の壊疽についてのお話です。
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