第44話「#7119に電話してみる」 [入院時のコツ]

2013年11月2日

父がデイサービスに楽しく通い始めて、
ちょうど1年が経ちました。
スタッフの皆さんから、手作りの皆勤賞を頂いて
家族みんなで喜んでいた矢先、父が体調を崩しました。

今回は急ではなく、少し前から前兆がいくつかありました。
ひとつは透析先の病院から「足の指が少し黒ずんでいる様です」と
指摘を受けていた事。もしかしたら壊疽を起こしている?
と思い、マッサージなどを試みながら様子を見ていました。

もうひとつはぐったりして、食欲も落ちていた事です。
これは自宅や、デイサービスでの生活から
「ここ数日おかしいな」と気づいていました。

そして11月2日(土)、デイサービス先でほとんど食事を
受け付けない状態で戻った父は、その直後に
今度は訪問歯科の治療を受けたのですが…
この時も全く口を開かず、治療ができませんでした。
先生も何とか頑張ったのですが、こんなに治療に
協力的ではない父は初めてで、さすがに家族も「おかしい」と。
熱を測ると、38度ちょっとの微熱があります。

「明らかに普段よりおかしいけれど、急を要する感じでもないし」と
救急車を呼んだ方が良いのか、呼ぶまでもないのか
少し微妙な境界線でした。
その頃、仕事先で「救急車に迷った時は、#7119で相談するといい」
と言う研修を受けていた事もあり「そうだ、この機会に活用してみよう」と
早速ダイヤルを押してみました。

ちなみに#7119にダイヤルすると、(東京消防庁の)
救急相談センターにつながります。ここでは相談医療チーム
(医師、看護師、救急隊経験者等の職員)の方が
24時間年中無休で、対応&相談に乗ってくれます。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/soudan-center.htm

電話口に出たのは、少しゆったりとした口調のおじさま。
父の症状を伝えて、救急車の有無を確認すると
「うーん、そうですねぇ。どうかなぁ」
「救急車を呼んでもいいし…そうですねぇ」と
何だか煮え切らない返答です。あれれ?
もっとテキパキと、ビシッとした返事が来るかと
思っていただけに少し意外。
おじさま、ゆったり過ぎる気がします。
たまたまそういう方に、あたってしまったのかな?
7119tel.jpg

電話のやり取りを不安そうに見ていた母が
「どう?」と聞いてきたので「うーん、はっきりした事は
言ってくれないんだけど。呼んだ方が良いよね、救急車」と
結局は自己判断で決めました。
しかしこの不思議な#7119、実際に救急隊の方が来た時
思わぬ効果を発揮しました。

救急車を呼ぶと間もなく、消防車と救急車が同時に到着。
まず消防隊の方、次いで救急隊の方が駆け込んできて
父の様態を確認します。皆険しい顔で、殺伐とした雰囲気です。
そんな中、状況を説明した私が「初めに#7119で相談してから
救急車を呼びました」と言うと、どちらの隊の方々も
「ああ、そうですか」と、一斉にぱっと顔をあげました。
しかもその表情が、みんな柔らかい。
『あ、空気が変わった』と思いました。一瞬にして。
kyukyu100.jpg

たまたまかもしれませんが、これは一体なんだろう。
「この家庭は、やみくもに救急車を呼んだわけではないんだな」
と言う納得感?
それとも「相談センターがGOサインを出したなら」
と言う安心感?
もしくは「相談センターを認識して、利用してくれている」
と言う、信頼感?
はたまた単に、隊とセンターとの仲間意識が強いのかしら?
何はともあれ、隊の方の反応には一役買った感がある
#7119への連絡でした。

今回はちょっと不思議な感じでしたが、恐らく電話に出る方や
内容に応じて、その対応も様々だと思いますし
迷った時は覚えておくと、役立つ番号ではあると思います。
ご参考までに。

かくして父は救急車で、近場の総合病院へと運ばれる事になりました。
そして、これが同時に自宅介護の終焉となりました。
次回は病院の待合室での話。
救急車で付き添った時、用意しておくと便利な物などを
ご紹介したいと思います。
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