第5話「介護保険の申請をしよう」 [入院時のコツ]

2010年4月~6月

転院先のH病院で、約3か月に渡る父のリハビリが始まりました。
けれど…やはり手にも足にも少し麻痺が残り、リハビリを経ても
どこまで完治するか、不安材料が多々ある状態でのスタートです。
リハビリ.jpg

そんな様子を、近所に住んでいる幼なじみの看護師・Jちゃんに話すと
「今すぐ介護保険の申請をした方がいいよ!」と言われました。
介護保険?なにそれ?
それを申請したからと言って、何がどうなるのか、この当時は
全く分からなかったけど、とりあえず手続きから申請が下りるまでに
わりと時間がかかると言う事なので
「それなら入院中に手配してしまおう」と思い、動き始める事になりました。
Jちゃん.jpg

まず入院先のH病院の受付に行って
「介護保険の相談をしたいのですが」と言うと、
介護福祉担当の先生(ソーシャルワーカーさん)が出てきて下さり
その場で約30分ほど、相談にのってくれました。

話の内容としては…介護保険にはどのような種類があるか、とか
費用はそれぞれどれ位かかるものか、とか
申請の仕方など…を、丁寧に教えてくれました。
それによると、一言で在宅介護支援と言っても、
実に色々な種類(作業)があって、例えば
体を拭いてもらったり、入浴させてもらったり、マッサージしたり、
食事や掃除をしてもらったり…から、
家の改修工事費(手すりやスロープを付けるなど)まで
幅広い範囲で保険による援助が可能らしいのです。
(負担額は介護度や自治体によって異なるけれど、だいぶ助かります)

申請すると審査・面接から承諾まで、約3週間ほどかかるとの事。
その後で具体的なケアプランを立てるので
やはり父が入院中から事を進めておいて、
退院したらすぐ開始できるような状況を作るのがいい
と思いました。
介護保険申請.jpg

看護師・Jちゃんに言われなかったら、申請に
そんなに時間がかかる物だとか、多岐にわたる援助を
受けられる事も全く知らなかったので、本当に助かりました。
介護は思った以上に、予期せぬお金がかかるものだし。
…お金は大事。つくづく思います。

その後、地元の役所に行き、申請に必要な資料をそろえて
指示に従いながら、手続きを行いました。
その結果、父は最初の申請の時点で「要介護3」となりました。

主治医の先生曰く「家のリフォームなど、お金のかかる事は
なるべく最初に行った方がいいですよ。今、自治体はどこも
財政が厳しくなっているので、大抵の場合、次回申請を更新したら
介護度は低くなりますから(そうなると援助額も低くなるから)」
と教えてくれました。なるほど、そういうものなのか。
と、言う事で我が家も急きょリフォームに向けて動き出しました。
(しかし父はその後、要介護5になるのですが。
この先生の親切な助言は、民間救急車にしろ、介護度の認定にしろ
ことごとく裏目に出ました…。しかしあくまで一般論と言う事で)

無事に介護申請が承認されたら、次は
ケアマネージャーさん探しです。
通常は家の最寄りの介護施設の方が、担当になるケースが
多いらしいのですが、我が家の場合はたまたま
社会福祉協議会に、自治会の協力会員として参加していた
近所のお助け介護人・マチオさんが
「協議会にもケアマネの資格を持っている人がいるよ。
話を聞いてみたら?」と、母に持ちかけてくれたのが
きっかけで、そこの方が担当になりました。
まちおさん.jpg

担当者はSさんと言う、50代前半ぐらいの
テキパキした女性の方で、その後の父の在宅に関する
すべての介護は、この方を通して動く事になりました。
(余談ですが「在宅に関する」と書いたのは、例えば症状が重くなって
病院や施設などに終身預ける事になった場合、一切の家庭での
介護計画が無に帰し、また介護保険も適用されなくなります。
つまりその時点でSさんの任務が終わる為です)
Sさん.jpg

Sさんの業務の詳細ですが、例えば月々のケアプランや、
訪問介護士の手配、デイサービスの紹介、
レンタル介護用品の手配や、各種書類の申請など、
ありとあらゆる項目を、全て取り仕切ってくれました。
大変心強いけれど、逆に言うとこの人を通じないと、
今後介護に関しては一切何も動けない
(勝手な事は出来ない)と言う仕組みでもあります。
要するに「介護の統括」がいるシステムと言うべきか。
合理的と言えば合理的です。
Sさんの役割.jpg

そんなこんなで、慌ただしく「自宅介護」の段取りを固めました。
次回は父を迎え入れるための、家のリフォームについてです。
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